不貞慰謝料の時効

不貞行為の事実を知っても、すぐに慰謝料請求すべきかどうか、悩む場合もあると思います。 しかし、不貞行為の事実を知ってから、長期間経過してしまうと、時効にかかり、慰謝料請求できなくなってしまいますので、注意してください。

不貞相手に慰謝料請求する場合の権利は、法律上、不法行為に基づく損害賠償請求権となり、消滅時効は3年となっています(民法724条)。

いつから3年かというと、「損害及び加害者を知ったとき」からです。
したがって、配偶者が不貞していることを知ってから、3年が経過してしまうと、もう不貞相手に対して慰謝料請求はできなくなるということになります。

では長期間不貞行為が継続している場合はどうなるでしょうか。

たとえば、5年前に不貞行為の事実を知ったけれども、今なお不貞行為が継続している場合には、既に「知ったとき」から3年経過しているので、慰謝料請求ができなくなるでしょうか。

この場合、3年を経過してしまった分は、すでに時効が完成しているので、慰謝料請求はできません。 ただし、2年分については、まだ時効が完成していないことになりますので、慰謝料請求が認められる余地があります。

もっとも、一部は時効が完成しているということで、慰謝料額は下がる可能性が高いでしょう。
いざ慰謝料請求しようと思ったら、時効になってしまっていたということがないように、早めに行動されることをおすすめします。

なお不倫により離婚することとなり、配偶者に離婚慰謝料を請求する場合には、離婚が成立したときから消滅時効が進行することになりますので、離婚成立後3年以内であれば、慰謝料が請求できることになります。

不貞慰謝料が請求できるのか、時効にかかっていないかは、専門的な判断が必要ですので、弁護士へご相談ください。

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