離婚届の提出は慎重に!

離婚届の提出は慎重に!

私は、女性側の代理人となる離婚事件を担当することが多いです。

女性側の代理人として、男女平等といわれる世の中ですが、女性が働いて十分な収入を得ることはとても難しいと常に感じています。

まず正社員の職に就くことは難しいですし、パートや派遣として働くことができたとしても、同年代の男性と同じように収入を得ることはできません。実際に、いざ就職活動をしてみたものの、なかなか就職できずに困っているというお話をよく伺います。

ですから、離婚する場合には、離婚後の生活のために、遠慮することなく、正当な権利を行使して、財産分与や養育費などの取り決めをきちんと行うことを強くお勧めしています。

離婚届を出すのは簡単なことですが、離婚届を出して離婚してしまうと、女性側としては、交渉材料を一つ失ってしまうことになります。

「細かいことは離婚してから決めればいいよね。」と話合っていても、相手が本当にそう思っているとは限りません。

離婚したあとにご相談にみえて、「もう少し早くご相談を伺っていれば・・・」と思うことは、残念ながら決して少なくありません。
離婚届をいつ提出するのかは、慎重に決断してくださいね。

弁護士 田阪まなみ

※平成30年8月28日時点の法令や判例を前提としています。法令の改廃や判例の変更等により結論が変わる可能性がありますので、実際の事件においては、その都度弁護士にご相談を下さい。

監修者プロフィール

弁護士 片岡 憲明

弁護士 片岡 憲明

弁護士法人 片岡法律事務所 代表
愛知県弁護士会所属 登録年(平成15年)

1977年岐阜県大垣市生まれ。東京大学法学部卒業、2001年司法試験合格。2003年より弁護士登録し、名古屋市を拠点に法律実務に従事。現在は、弁護士法人片岡法律事務所に所属。

企業法務・交通事故・民事再生といった案件に携わった経験をもとに、現在は個人・法人問わず多様な相談に対応している。特に、離婚・相続などの家事事件や、労働問題・特許訴訟など企業法務に強みを持つ。

愛知県弁護士会および日弁連の各種委員会にも長年にわたり参加し、司法制度や法的実務の発展にも尽力。現在は日弁連司法制度調査会商事経済部会副部会長を務める。

常に変化する法的課題に真摯に向き合い、依頼者一人ひとりにとって最良の解決を目指している。

電話で問い合わせ052-231-1706
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