離婚のトラブル解決事例
【調停離婚】突然離婚を切り出されたが、有利な条件で離婚することができた事例
- 依頼者:女性(20代 兼業主婦)
- 相手方:男性(20代 会社員)
- 子ども:1人(幼児)
事案内容(相談までの背景)
夫が突然離婚を切り出し、妻が離婚を拒否したところ、夫は、家から出て行き、離婚調停を申立てたということで、妻が相談にみえました。
夫の言い分は、妻が家事をきちんとやらないということなどでしたが、妻は働きながら家事も育児も行っており、全く事実に反する主張でした。妻は、本当は離婚したくないが、いずれ離婚せざるを得ないのであれば、有利な条件であれば離婚してもよいという意向でした。
当事務所の活動結果(受任から解決まで)
夫婦の共有財産は、車と子ども名義の学資保険くらいで、預貯金はほとんどありませんでした。自宅は購入したばかりで、時価額をローンの残額が大幅に上回る状態(オーバーローン)だったため、夫は、ローンを半分妻に負担してほしいと主張していました。
他方、妻は、婚姻前に貯めた200万円を夫に貸していましたが、貸したという証拠は何もなく、裁判で返還を求めるのは難しい状況でした。調停において、当方は、離婚には応じないとの主張をしましたが、相手方の離婚の意思も強固であり、訴訟となれば、いずれは離婚が認められてしまう状況でした。
そこで、当方は、離婚に応じる条件として、
①車、子ども名義の学資保険、家財道具をすべて妻が取得すること、
②妻が貸したお金200万円を返済(一部分割)すること、
③住宅ローンは当然すべて夫が払うこと
を主張しました。
最終的には、夫に当方の条件をすべて承諾してもらい、調停を成立させることができました。
解決のポイント(所感)

こちらに全く非がなくとも、別居期間がある程度継続すれば、夫婦関係は破綻しているものと判断され、いずれは離婚が認められてしまいます。
したがって、離婚したくない場合であっても、この点を考慮して行動する必要があります。
今回は、タイミングをみて当方の条件を提示したことで、有利な条件で離婚することができました。
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