離婚のトラブル解決事例
【裁判離婚】別居後に妻以外の女性と交際していたが、一定の金銭を給付することで妻と離婚することができた事例
- 依頼者:男性(40代 サラリーマン)
- 相手方:女性(40代 アルバイト)
- 子ども:2人(但し2人とも成人)
事案内容(相談までの背景)
依頼者は、10年間の別居生活を経て、自ら離婚調停を申し立てていましたが、相手方が全く話合いに応じず、らちがあかないため、訴訟提起の依頼がありました。
依頼者は、長期間の別居があり、妻側に異常行動が複数認められると述べていたので、離婚判決が得られると判断し、訴訟を提起しました。
当事務所の活動結果(受任から解決まで)
当初は、長期間の別居や相手方の異常な行動について関係者の陳述書も作成するなどして、きちんと立証したため、裁判所の心証も当方有利になっていました。
ところが、訴訟中盤で、妻側から、当方の依頼者がある女性と同棲している旨の主張がされるようになり、写真・動画まで提出してきました。
裁判所の心証は大きく不利に傾きましたが、諦めず、長期の別居があること、未成熟子がいないこと、妻側の異常行動が破綻を招いたこと、女性との交際は別居=婚姻関係が破綻した後に開始されていること、などを強く主張し、証人尋問までやりました。
裁判所は尋問や従前の主張をふまえ、依頼者が妻側に一定額の財産分与・慰謝料の支払いを行うべきだが、他方で離婚自体は長期の別居などを理由に認められる、と心証を開示して頂き、結果的に裁判所の心証に沿った形で離婚することができました。
なお、妻側が依頼者名義のマンションに住んでいたため、退去を強いるのには困難を伴うことが予想されましたが、和解解決により、円滑に退去してもらうことができました。
解決のポイント(所感)

別居後の不貞=婚姻関係破綻後ゆえ自由と考えてみえる方もいらっしゃるかもしれませんが、別居しているから即破綻が認められるかというとそうではありません。
今回は偶々長期間の別居があったから良かったですが、そうでないとこちらに有利な心証にはならなかった可能性が高いです。
別居したからと言って羽を伸ばすのは、気をつけて頂く必要があります。
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