【財産分与】離婚協議書の書式に不備があるとして反故にされそうだったが、交渉し離婚協議書の合意内容通りの財産分与と養育費が認められた事例

  • 依頼者:女性(40代)会社員
  • 相手方:男性(40代)自営業
  • 子ども:1人

事案内容(相談までの背景)

離婚時に離婚協議書を作成した(弁護士以外の者が作成)にも関わらず、離婚協議書に不備があるとして、離婚協議書の合意に反する行動を相手方が行おうとしているということで相談に来られました。

たとえ離婚協議書の書式に不備があっても、数年間、離婚協議書の内容通りに行動していたにもかかわらず、離婚協議書が無効であるとして急にこれに反する行動を行うことは不当であるとして、相手方に対して、離婚協議書の合意内容通りに行動するよう求める交渉を調停の中ですることにしました。

当事務所の活動結果(受任から解決まで)

交渉当初は相手方が離婚協議書の形式的な不備を理由に、離婚協議書の合意内容は無効であると主張していました。

しかし、形式的に不備があるとしても、こちらも相手方も離婚協議書通りに行動していたのであるのだから、離婚協議書の合意内容が無効であるという主張には無理があるということを説得的に主張していきました。

このようにして、裁判になった場合に、離婚協議書の有効性について裁判所がどのように判断するか分からないと思わせることができたためか、相手方の態度が軟化し、こちらに有利な和解内容を勝ち取ることが出来ました。

解決のポイント(所感)

bengosi
裁判は書面による立証が重要ですので、書面に不備がある場合、立証に困難を来す場合があります。しかし、仮に書面だけでは立証できないとしても、他の事実を併せて主張することで、総合的に事実を立証できることがあります。

一見書面のみでは不利であっても、あきらめずに他に有利な事情がないか丁寧に探す必要があります。
とはいえ、不利な事実を生じさせないことが大事ですので、離婚協議書等の重要な書面を作成する際は弁護士に相談されることをおすすめします。

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