Q&A よくある質問
離婚に関するQ&A
働かない夫と離婚できる?
夫は,その後,しばらくは仕事を探していましたが,今では全く仕事を探さず,それどころかパチンコなどギャンブルにお金をつぎこんでいます。
家事を手伝うことも全くありません。
さすがに私も愛想がつきたので離婚したいと思いますが,このような理由で離婚できるのでしょうか。
法律上,「夫婦は,同居し,互いに協力し扶助しなければならない」と定められています(民法752条)。
また,「夫婦は,その資産,収入,その他一切の事情を考慮して,婚姻から生ずる費用を分担する」(民法760条)という規定もあり,夫婦双方で「婚姻から生ずる費用」,すなわち,生活費を負担しなければなりません。
ご主人が病気で働けない,または夫婦で話し合って専業主夫をしているなどの事情がないにもかかわらず,全く家計に協力しないという場合には,「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとして離婚が認められるでしょう。
競輪,競馬などのギャンブルに没頭し,労働意欲に乏しく,ほとんど生活費を妻に渡さなかったというケースで,離婚を認めた判例もあります(東京家裁昭和42.7.28審判)。
※記事が書かれた時点の法令や判例を前提としています。法令の改廃や判例の変更等により結論が変わる可能性がありますので、実際の事件においては、その都度弁護士にご相談を下さい。
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監修者プロフィール

弁護士 片岡 憲明
弁護士法人 片岡法律事務所 代表
愛知県弁護士会所属 登録年(平成15年)
1977年岐阜県大垣市生まれ。東京大学法学部卒業、2001年司法試験合格。2003年より弁護士登録し、名古屋市を拠点に法律実務に従事。現在は、弁護士法人片岡法律事務所に所属。
企業法務・交通事故・民事再生といった案件に携わった経験をもとに、現在は個人・法人問わず多様な相談に対応している。特に、離婚・相続などの家事事件や、労働問題・特許訴訟など企業法務に強みを持つ。
愛知県弁護士会および日弁連の各種委員会にも長年にわたり参加し、司法制度や法的実務の発展にも尽力。現在は日弁連司法制度調査会商事経済部会副部会長を務める。
常に変化する法的課題に真摯に向き合い、依頼者一人ひとりにとって最良の解決を目指している。



